花路(ホワルー)…白龍市の歓楽街。また、花路の治安、ひいては街全体の治安を守る若者たちの総称。別名「飛親衛隊」(嘘です/笑)。
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飛(フェイ)
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花路の若者たちを束ねる頭(トウ)。
腕っ節はもちろんのこと、その気風の良さと統率力、及び猛者とは思えぬ美貌で(笑)、
花路の仲間からたちから熱烈な崇拝(笑)と信頼を得ている。
本土で育てられ、先代『白龍』が没した後、四龍島へとやってきた。
しかし、花路と白龍の街を思う心は深く、日々奔走する頑張り屋さん。
昼間は、養父である師父(シーフ)の営む茶房の給仕を務める。
特技(?)は変装。用心棒から執事見習、娼妓までなんでもござれ(笑)。
生まれたばかりの頃に海に捨てられたという過去を持つが、優しく清らかに真っ直ぐ育つ。
細身で、艶やかな黒髪と僅かに色香の滲む漆黒の深い瞳を持った、
涼やかで印象深い美貌の持ち主(ついでに細腰だ!!)。
マクシミリアンと出会い、その度を越した愛情表現(笑)に振り回されながらも、彼を己の主と思い定め従う。
しかし、彼の母が、先代『朱龍(チューロン)であり、
先代『白龍』(大龍(ターロン))の正妻であった尊夫人(スンフーレン)であることを知り、苦悩する。
しかし、後に、尊夫人そのひとの言葉により、彼は大龍との間の子ではなく、
輿入れ前に彼女と恋仲であった先代『黒龍(ヘイロン)』の長子であった月亮(ユエリャン)、
彼にとっては師父との間の子であった事実が明かされる。
次いで、心ならずも次代の『黒龍』、『小黒龍(シャオヘイロン)』の立場を預かることになるが、
島全土を巻き込んだ騒動を見事収めた後、マクシミリアンと花路のある白龍へと還る。本名は、飛蘭(フェイラン)。
他の呼び名は、『花路(ホワルー)』、「(『白龍』の)恋童」(笑)、「別嬪さん」(酔熊のみ)など。
<初出>
もちろん(笑)、1作目『龍は微睡む』
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羅漢(ルオハン)
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花路の大兄(たいけい)と呼ばれる猛者のひとり。
先代の花路の頭で、現在は飛の頼もしい右腕となっている。
額に飛と争った際に負った傷を持つ屈強な若者。
ひとのために、無茶をしがちな飛のことを常に心配している。
しかし、飛を案じるあまり、
日頃から彼に辛い仕打ちをしている(ように見える)マクシミリアンへの反発心を増大させていたが為に、
月亮の罠に嵌められ、逆に飛を追い詰めてしまう。
しかし、マクシミリアンの飛に対する強い想いを知って誤解が解け、ようやく彼を『龍』として認めるようになる。
「飛親衛隊副隊長」(笑)
<初出>
1作目『龍は微睡む』
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葉林(ユエリン)
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花路の大兄のひとり。花路一、大喰らいで恰幅が良いが、腕っ節は強い。
脚が少々劣るのは仕方がないというところか(笑)。また、花路一の知恵者でもあり、飛の良き助言者。
血気に逸りがちな花路の若者たちの宥め役でもある。
その様はまさに「アイドル飛付きのマネージャー」(妄想だ/笑)。
飛の出生に纏わる騒ぎにおいても、花路でただひとりマクシミリアンと敵対したくないという飛の気持ちを汲んだ言動をする。
<初出>
1作目『龍は微睡む』
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孫(スン)
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花路一の妓楼、「梅雪楼(メイシュエロウ)」界隈を縄張りとする花路の兄貴分格の若者。
彼の頭ラブっぷりは他の追随を許さぬように見える(笑)。彼こそ、間違いなく「飛親衛隊隊長」!
昼は、世話になっている商家の手伝いをし、そこのお嬢さんに密かな想いを寄せているようだが、
いざというときは彼女よりも飛を取りそうである。
そんな彼の恋路は険しい(というか自分自身が険しくしてるだろ?/笑)
羅漢同様、飛の身を強く案じていたが故に、月亮の策に踊らされて暴走し、
結果的に飛を追い詰めてしまったりもするが、本編ラストでは、晴れて花路の大兄となる。
<初出>
1作目『龍は微睡む』
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梅雪楼主人(メイシュエロウしゅじん)
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名前はない(笑)。花路一の妓楼、梅雪楼(メイシュエロウ)を営む主人。
愛想がよく、人も良さそうな雰囲気の男性。
飛が女だったら、是非楼に預かりたいと言っているところを見るに、飛の美貌に惚れ込んでいる様子(笑)。
<初出>
2作目『龍は花を喰らう』
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白龍屋敷(バイロンやしき)…白龍市の主が住まい、政務を行うところ。
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マクシミリアン
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白龍市の主。当代『白龍』。先代が、本土の西洋人の娼婦(?)を妾とし、その間に生まれた。
本土の外人居留区で、跡継ぎとして育てられ、先代が没した後、四龍島へと渡る。
両親に愛された記憶を持たない不遇からか、相当な気紛れで皮肉屋、問題ありな性格。
父への恨みを糧に生きてきたのが、その父も失い、空しい気持ちを抱えて四龍島へとやって来るが、
飛との運命の出会い(笑)を経て、少しずつ生きる気力を取り戻しつつあるらしい。
しかし、元気になっても悪さ及びお戯れしかしないので、しょっちゅう飛を怒らせている。
四龍島の血を半分しか持っていないことから、当初は「半龍(ハンロン)」と渾名され、蔑まれるが、
飛への嫌がらせついでに(…)、敵対していた隣の青龍市を叩き、
徐々に街の主として認められつつあったが、出生の秘密に苦悩する飛に戸惑う。
だが、自分の前から逃げ出そうとする飛に痺れを切らし、花路や街に対して次々に強引な策を打ち出し、
街の人々の反発心を煽り、騒動を引き起こす原因を作ってしまう。
飛が死んだと思わされたとき、生ける屍と化すほど、飛に対する想いは強く、依存度が高い(笑)。
また、結果的には、飛の決断を尊重して、白龍に戻るまで自由にやらせてやった点では、
妻(飛/笑)に甘い旦那(?)のようだ。
銀の髪、銀灰色の瞳の優雅な美貌の持ち主。
他の呼び名は、『白龍(バイロン)』、「マクシム」(クレイのみ)など。
<初出>
当たり前ですが(笑)、1作目『龍は微睡む』
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クレイ・ハーパー
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白龍屋敷居候。マクシミリアンの本土時代からの友人で、彼が四龍島へ渡る際、一緒に付いてきた。
本土外人居留区に店を構える宝石商の次男坊だけに、宝石のことには詳しい。
立て続けに起こる街の騒動に大騒ぎし、「マクシム、本土へ帰ろう」が口癖だが、
執事の万里と世間話をしたり、読書をしたり、囲棋(ウェイチー)をしたりと、
結構のほほんとお気楽な居候生活を楽しんでいるように見える(笑)。
他の呼び名は「居候殿」(花路内)。
<初出>
1作目『龍は微睡む』
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万里(ワンリー)
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白龍屋敷執事。飛と同様、マクシミリアンが腑抜けを装っていた間も、彼に『龍』の資質を見出す。
また、飛に、気紛れな神龍(マクシミリアン)を導く「龍玉」となるように言う。
彼もまた、主の出過ぎた悪ふざけのとばっちりを良く喰うが、仕方ないと諦めているらしい(苦笑)。
常に無表情でいることが多く、例え、大火傷を負っても、取り乱すことがなかったが、
飛の出生に纏わる騒動の折には、「走る」という珍しい姿を見ることができた(笑)。
元は郊外の富農の跡継ぎで、本名は希鱗(シイリン)。
血の繋がらない弟が、先代の『白龍』に殉じた先々代の花路の頭であった。
<初出>
1作目『龍は微睡む』
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小虎(シャオフー)
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元花路の若者。老蕭失脚事件に巻き込まれた幼馴染み、春華(ツンホワ)を助けたことを切っ掛けに、
彼女と所帯を持つことになり、色恋御法度の花路から抜ける。
今は白龍屋敷に勤め、本編ラストでは、恋女房の春華に子が生まれ、父となった彼だが、
花路と仲間たちへの強い想いは相変わらずのようだ。
頭ラブっぷりも変わらず、時折、春華が機嫌を損ねるほどのお熱振りである。いや、そうであって欲しい(笑)。
「飛親衛隊白龍屋敷支部長」(しかし、メンバーは一人のみ?/笑)。
<初出>
1作目『龍は微睡む』
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春華(ツンホワ)
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小虎の幼馴染みで、恋女房。元、朱龍(チューロン)の歌姫。当然美少女である(笑)。
現在は夫と共に白龍屋敷に仕える。命の恩人でもある花路の頭(飛)には深く感謝しているが、
夫のあまりの頭ラブっぷりには呆れ気味であるに違いない(笑)。本編中で子虎の子を妊娠、出産。
<初出>
1作目『龍は微睡む』
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東州茶房(とうしゅうさぼう)…素封家の住まう龍江街(ロンチャンチエ)の片隅にある品良い茶房。飛が師父と共に住まい、給仕を務めていた。
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玲泉(リンチュアン)
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飛が朱龍を訪れた際助けた樹林房(シュリンファン:朱龍市キャラ表参照)身内の女性。
元は、先代『朱龍』玉蘭(ユイラン)の側仕えの侍女で、彼女が白龍へ輿入れした際も付いてきていた。
黒針(ヘイシン)という技によって視力を奪われながらも、飛の出生にいち早く気付く。
単身白龍へと向かう途中、青龍の刺客、天狼(ティエンラン)に騙され、青龍へと連れて行かれたり、
罪人の島海牙(ハイヤ)で崖下の海に落ちたり、次は黒龍(ヘイロン)、
黒党羽(ヘイタンユイ)に捕らえられたりと流転の人生を歩む。
しかし、それらの苦難を乗り越え、ついに主との再会を果たし、飛のことを伝えることができる。
穏やかで優しげな女性だが…実は、四龍島で一番強い女性かもしれない(笑)。
現在は、マクシミリアンの命により、主(月亮)を失った東州茶房の女主人となっている。
<初出>
6作目『龍は縛める』
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南荘(ナンチャン)…白龍屋敷敷地内にある先代『白龍』の正妻がひっそりと暮らす館。
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玉蘭(ユイラン)
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先代『白龍』の正妻で、飛の実母。先代『朱龍』でもあった。
『黒龍』の跡継ぎであった月亮との叶わぬ恋の果てに、彼との子(飛)を宿したまま、『龍』の位を辞して、白龍へ嫁す。
実情は名ばかりの妻であったが、嫁した後、生まれた飛を、大龍との子と月亮に誤解され、彼に長く恨まれることに。
そのとき、奪われた飛が死んだと偽られ、玲泉から飛の無事を聞かされるまで、
喪の衣装を纏い、薄布で顔を隠して、後悔と嘆きのうちに日々を過ごしていた。
一目で母子だと分かるほど、飛と容貌が似通う。
最後は、島を覆す企みが全て打ち砕かれて、ひとり孤独に死のうとした月亮の元へ駆け付け、
飛と短い母子の対面の後、月亮と共に、燃え上がる炎の中に消える。
別称、尊夫人(スンフーレン)。
<初出>
14作目『龍は飛雨に惑う』(名前が初めて出たのは6作目)
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老蕭館(ラオシャオやかた)…先代『白龍』の弟で、当代の叔父である老蕭が住まっていた館。
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老蕭(ラオシャオ)
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マクシミリアンの叔父。
先代亡き後、マクシミリアンが島に渡るまでの三年間、白龍の街を取り仕切るが、
その采配が、花路始め、街の人々から多くの不満と反発を買う。
それでも尚、『白龍』の座を望み、隣市の青龍市の助けを得てまで、
マクシミリアンを陥れようと画策するが、失敗。
一時閉じ込めにされた離れで、己の雇った青龍の刺客に殺される。
欲深だが小心者、という小悪党の典型。通称「蟾蜍(ひきがえる)」(笑)。
<初出>
1作目『龍は微睡む』…っつーか、これっきり。
の割には、作者の真堂さんのお気に入りで、この後も度々話題に登場する(笑)。
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絲恋(スーリェン)
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高浪(カオラン)の妾腹の娘で、千雲(チェンユン)の同母妹。老蕭の愛妾となり、男児を儲ける。
その子供をマクシミリアンの父、大龍(ターロン)の隠し子と偽る騒動に担ぎ出されるが、反発。
現在は、子供がマクシミリアンの跡継ぎ、『小白龍(シャオバイロン)』と定められ、
その母として老蕭館に住まい、女主として、館を切り盛りする。
密かに、異母兄、一星(イーシン)との恋を胸に抱き続ける。勝気で情熱的な美女。
<初出>
3作目『龍は誘う』
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西海風(シーハイフォン)…白龍の港を取り仕切る船主のひとつ。
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李(リー)
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頭領亡き後の西海風を支える船子頭。男前だが、情の厚い素朴な性格の青年。
阿片屈を叩いた折の事件で飛と知り合い、彼に惚れ込む。「飛親衛隊白龍港支部長」(笑)。
青龍と結んだ祥船(シャンチョアン)が力を振るう港を憂い、活気ある港を取り戻そうと尽力する。
ときに、花路の協力を得るなどして、ついには、港を蝕む青龍と祥船を退ける。
現在は西海風の頭領となり、富浪と共に、白龍の港を支える。
<初出>
2作目『龍は花を喰らう』
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千雲(チェンユン)
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祥船頭領、高浪(カオラン)の妾腹の子で、正妻の子、一星(イーシン)が行方不明になった後、祥船の跡取りとなる。
細面のおとなしげな雰囲気の美青年だが、意志は強い。
自ら進んで青龍の手足となり、彼らの悪事の片棒を担ぐが、後にそれは港を守る為の行動だったと判明する。
斬罪を言い渡され、ひとりで全ての罪を背負ったまま、この世を去ろうとした彼だが、飛の機転により生還。
飛と幼馴染みの李(リー)の言葉により、生きる気力も取り戻す。現在は、西海風の身内となり、李の手助けをしている。
<初出>
3作目『龍は誘う』
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祥船(シャンチョアン)…青龍と手を結ぶことで栄えた白龍の船主。
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高浪(カオラン)
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祥船頭領。眼光鋭い逞しい身体つきの壮年の男性。街の主である『白龍』を堂々と非難する度胸あり。
飛を『白龍』の「恋童」と嘲ったりも(笑)。
身代を大きくする為、そして、大きくなった身代を保たせる為、青龍と結ぶが、
内心、青龍に従うことを良く思ってはいなかった様子。
また、千雲が直接青龍と結んでいたことは知らず、それが露見したときには大きな衝撃を受ける。
守ってきた身代と跡取りの千雲を失い、意気消沈していたが、家出していた息子の一星が戻り、一から出直すことを決意する。
<初出>
3作目『龍は誘う』
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一星(イーシン)
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高浪の正妻の子。祥船の跡継ぎだったが、父親のやり方に反発して、家を出る。
彼もまた、異母妹である絲恋を想い、苦しむ。
彼女の幸せを願って、彼女と老蕭の子供を大龍の子と偽る企みに荷担するが、失敗。
しかし、自分の気持ちから逃げないことを彼女と約し、別のやり方で彼女を守る為、花路へ身を投じる。
その後、祥船が傾き、港が危機に晒されたのを切っ掛けに、家に戻ることを決心する。
父と和解し、本土伍(ウー)家襲来の際、再興を許された祥船の若き頭領となる。
<初出>
3作目『龍は誘う』
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富浪(フーラン)…白龍の船主のひとつ。
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燕(イェン)
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富浪の若頭領。強気で威勢のいい若者。
幼い頃、舟を一緒に操った李を兄貴分として慕う。
当初は大事な兄貴分を取られたくないが為に、
李がホの字(笑)になっていた花路の頭(飛)及び花路を目の敵にするが、間もなく和解。
港を建て直すために、西海風と共に尽力し、富浪を白龍を代表する船主とする。
<初出>
5作目『龍は炎帝を追う』
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烏大爺(ウーターイエ)
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大爺は名前じゃありませんよ(笑)。日本風に言うなら、「烏じいさん」。
富浪古参の身内で、燕のお目付役。時に血気に逸りがちな若頭領を宥め、よく支える。
<初出>
5作目『龍は炎帝を追う』
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今更ですが(笑)、太字表示のキャラが主人公です。