龍は希う

気が付くと何故か黒い壁紙を選んでしまっているワタシ…
表紙イラストが黒いからか?(笑)
それはさておき、四龍(スーロン)島シリーズ二十二冊目は『龍は希(こいねが)う』です。
マクと飛(フェイ)くんがひたすらお互いを「愛し恋し」と追い求めてる話です。
…すみません、半分嘘です(笑)。
でも、「愛し恋し」よりも数倍激しい感情のぶつかり合いがあるのは確か。
前作『彷徨う』れびゅにて、

こんなところで終わりかヨ!!

と私が突っ込んだ(笑)マクが飛くんを強く抱き締める…というラストの続きからストーリーは始まる訳ですが、
いやはや、流石、作者の真堂さんは期待を裏切りません!(笑)
裏切らないどころか、期待に応え過ぎというか何というか…(苦笑)
とにかく初っ端から拝読していて、

とっても恥ずかしかったです!!(笑)

ただ、この巻も浅見さんの本文イラストがないのが、ちょっと寂しいところ…
そんな訳で、表紙イラストに対するコメントは、このれびゅの「ベストオブイラスト」にて語らせていただきますね。

ついにマクシミリアンと再会を果たした飛。
おのれの未来はこの男と共にあることだと見定めた彼は、事態の収束を約してマクシミリアンと別れた。
師父、月亮(ユエリャン)のゆがんだ野望を阻止するために、飛は雷英(リーイン)らと共に黒龍(ヘイロン)市に向かう。
黒龍市では、帰還した月亮を主に据え、改めて白龍(バイロン)に攻め込むたくらみが進んでいた。
本土・伍(ウー)家の思惑もからみ、四龍島に再び嵐が巻き起ころうとしている……。

                                                     (文庫折り返し部分より)

「おのれの未来はこの男と共にあることだ」という文だけで既に、こっ恥ずかしいですな!
しかし、本文はもっともっと恥ずかしいのです!!(笑)
…ということで早速…

・「龍は希う」名場面。

今回の名場面は、やはり、冒頭のマクと飛くんの一時の再会と別れでありましょう!!
これをピックアップしなかったら、飛くんファンじゃないと思うのです(笑)。
このシーンが入ってるサブタイトル「銀鱗ノ標(しるべ) 翠玉ノ灯(あかし)」も何だかロマンなのです♪
次のサブタイトル「龍花相想う」も素敵ですが♪
…っていうか、改めてサブタイトル見るだけで、もうらぶらぶじゃないの、このふたり!!(笑)
…コホン(咳)。取り敢えず、お話戻しまして。
この名場面の件、本文10頁〜49頁までと、かなり長いです。
ので、今回は、所々気になる台詞、文章などを引用しつつ、レビューしていきます。

顔を合わせて早々、マクにきつく抱き締められた飛くん。
しかし、飛くんが死んだと思い込んでいるマクは、最初は幻がやって来たのだと思い込みます。
幻でも何でも構わないから、自分を早く殺せと、既に一度、自分を取り残しておきながら、
再びこのまま消えると言うのなら、幻でも断じて許さないと、強く非難します。
それに飛くんは共に死ぬのもいいかもしれないと返します。
この先、生き永らえたとしても、ふたり共にいられるのは難しく、
そうして、離れて暮らすうちに自分はマクが憎くて堪らなくなるだろうからと。

「俺のいないところででも、その命はあたりまえのように繋がれるのかと……悔しくて」(本文20頁)

…ここに到って、やっと飛くんはマクと同じ境地に達したようです。
つまり、ようやく両想いになれたと☆
マクは常に飛くんに対してこう(↑)思ってた訳で。
いや、でも、余所見を許さないマクの方が激しいか?(苦笑)
しかし、似たような台詞でも、マクが言うと「凄い執着心だ…」と感心(?)するのに、
飛くんが言うと何か切ない感じがするのは何ででしょう…?
純粋か否かの差?(マクファンに謝れ!)
強く魅かれるよう、より離れがたくなるよう、命までをもかたく結び合うことを望んで、
今まで、マクが飛くんの自分に対する憤りを溜めるよう煽っていたことに気付き、
飛くんもまた、そうして、結ばれた繋がりが、自分の出生が明らかになることによって、
失われてしまうことを恐れたが故に、あれほど苦しんだのだと悟ります。
騒動の折の自分の気持ちをマクに告げることで整理しながら、飛くんは人を殺したいと思う気持ちと生かしたいと思う気持ち、
憎いと思う心と愛しいと思う心の近しさを語る師父の言葉を思い出します。
そんな飛くんに、だったら今度こそ自分を殺せとマクは言いつつ、飛くんの首に手を掛けるのです。
喉をふさがれ、半分朦朧としながら、飛くんが聴いたように感じたマクの口説き文句が、艶っぽいと思うので、以下に引用。

その命が、欲しい。
余人に奪われるまえに、その命が、すべて。
笑みも、まなざしも、他にはやらない。
髪も、その指も、だれにも渡しはしない。
爪の尖り、肌の温かみ、鼓動伝わるからだの隅々までをも、残らずこの腕のなかにおさめずにはおかない。
魂が抜け、冷えきった骸になったあとにさえも、余人に許しはしない。
決して、許しはしない。(27頁〜28頁)

ピンポイントで挙げるなら「爪の尖り」に、何とも言えない艶っぽさを感じます♪
そんな細かいところも含めた飛くんの全てを独占したい訳ね、マクってば。
まあ、そんなことは前々から匂わせておりましたが(笑)、
この巻で画期的(?)なのは、マクの激しい独占欲を飛くんが受け入れようとしてるところですかね。
マクに為されるがまま、首を絞められていた飛くんでしたが、
そこでようやくマクが目の前にいる飛くんが幻でないことを悟ります。
次いで、共に死に切れないのならば、一緒に本土辺りへでも逃れてみるかと誘うマクの戯言に、
飛くんはそんな行く末はマクには似合わないと憎まれ口を叩きながら、理由の知れない涙を零すのでした…
マクが生きていたことを知ったときの喜びを思い出し、自分が生きていられるのは、
マクが生きているからこそなのだと確信した飛くんは、ふたり共に死ぬのではなく、ふたり共に生きる道を切実に望みます。
挙句の果てに、マクへ大告白。

「あんたが、欲しい」(34頁)

ぶはっ!!(何か噴いた/笑)
勢い余って(?)マクを押し倒しつつ(!)、続く飛くんならではの真っ直ぐな告白の言葉に、
読んでるこっちは赤くなるやら蒼くなるやら…(笑)
流石のマクも一瞬言葉を失いますが、間もなく逆襲が始まります(笑)。
相手が自分のものになるという確かな証を乞い、それを得る術を問う飛くんを腕の中に閉じ込め、
マクもまた、同じ問いを飛くんに投げ掛けます。

「一時の悦楽に溺れてみたとして、それを証と呼べるのなら……
おまえも、わたしも、ずいぶんとおめでたくできている」(40頁)

…と、マクは肌を重ねる程度のことでは、証は手に入らないのだと冷たく言います。
ここで、私が内心で、「おめでたくてすみません…(汗)」と謝っていたのは秘密です(笑)。
しかし、まあ、マクの言うとおりである訳ですよ。
確かにそれだけでは、本当に相手を手に入れることにはならない。
それはそれでいいと思うし、相手との距離を保ったままで、幸せになれるひともたくさんいるのですが、
マクと今の飛くんはそれでは満足できないのですね。
何と言いますか、もう、何とも言えないんですけれども(ボキャ貧ゆえ/苦笑)、
穏やかな幸せを望まない彼らは、う〜ん…情熱的だね(これくらいしか言えない/汗)。

そのとき、房の表に人の気配がし、近づいてくる足音と引き上げよう合図する雷英の指笛が聴こえてきます。
しかし、飛くんが別れを告げようとする前に、飛くんをもう二度と見失いたくないマクは再び、
飛くんを寝台に押し倒し(?)、その細首に手を掛けます!
そんなマクの切実な想いと、証を得られないまま離れることに迷う飛くんは、
苦し紛れに手に握った何かに手を傷付けられます。
それは、以前マクが飛くんに与え、その後、飛くんが自ら投げ捨てた翡翠の耳飾りでした。
これもまた、頼りない証ではありましたが、何もないよりはと飛くんは、その耳飾りを自らの左の耳朶に刺し通します。
驚いて首を絞める力を緩めたマクを掻き抱きながら、自分の身を起こした飛くんは、マクの左の耳朶に噛み付きます。
…何て、大胆な姫なの♪←?
そうして、自分を呼び止めるマクの声を背に、走り出すのです。
いつか得る為に、今は手放すのだと、これが一時の別れであることを胸に思い定めつつ。

はっ…!
冒頭のストーリーを追うだけで、随分と行数を割いてしまいました(汗)。
その後の展開は、少し駆け足気味に追うことに致しましょう。
…と自分に言い聞かせないと、ずるずると際限なく綴ってしまいそうなので(苦)。

・「龍は希う」ベストオブイラスト。

…の前に。
ここら辺りで、表紙イラストについて触れさせていただきたく思います。
お約束的なマクと飛くんのツーショットですが、これもまた、美しいです♪
所々に青が散る闇を背景に、白い衣裳のふたりの姿がくっきり浮き上がって見えます。
飛くんの左の耳朶から流れる血が(↑のストーリーを考え合わせると、耳飾りを付ける為に、
自ら傷付けたものだと予想されます)飛くんの白い衣裳に小さいけれども鮮やかな染みを残しており、
その傷付いた耳朶を隠すような隠さないような形で飛くんの髪に触れ、
頬にも僅かに触れているマクが寄り添うように飛くんの後ろに立っております。
前に立つ飛くんは真っ直ぐ前を見詰め、後ろに立つマクは、顔を俯け目を閉じています。
一応、飛くんの上げられた左手は、自分に触れているマクの手に伸ばされてはいますが、触れてはいません。
この触れそうで触れない、或いは、触れても密着し過ぎない、
そして、傍近くあっても視線を絡ませない…というこのある種の距離感が、ふたりの関係を特徴付けていると思うのです。
外面的には素っ気無さ過ぎる触れ合いでも(笑)、決して互いを想い合う気持ちがない訳ではなく、
むしろ、内面的には激しいくらいの強さで想い合っているというギャップに、このふたりの場合は、非常にときめくのです♪♪

…ほ〜ら、こうして、どんどん行数は増されていくのです(笑)。

飛くんが去った後、彼の告白にエネルギー充填された(笑)マクは、「生ける屍」状態から脱します。
復活したマクは、改めて尊夫人(スンフーレン)と面談し、飛くんの生存を伝えた後、
彼女と今は彼女に付き添う玲泉(リンチュアン)から、飛くんの出生を含めた真実と経緯を聴きます。
マクは島の和を第一に考えた彼女に、「和なぞは何」と言い放ち、
島の和と共に、愛しい街、愛しい想い人、愛しい我が子と幾つも大切に想い、
望むものを持つ彼女を強欲だと非難し、覚悟を決めるよう言い残します。
そうして、今度は少しずつ立ち直り始めた花路へと喧嘩を売りにいくのです(笑)。

朱龍(チューロン)では、飛くんを逃した夏燐(シアリン)が怒り狂い(苦笑)、何事かを白龍に仕掛けるつもりのようです。
飛くんを大切に想う木材商樹林房(シュリンファン)の面々も、街の不穏な気配を察しています。

黒龍(ヘイロン)では、月亮(ユエリャン)の帰還に従って、当代『黒龍』の冬眠(トンミェン)が、屋敷から出て、賓荘(ピンチュアン)へと移ります。
しかし、屋敷に戻ってからというもの、月亮の体調は思わしくありません。
彼を心酔する黒党羽老頭(ヘイタンユイラオトウ)は気を揉みますが、彼と同じく月亮を支え、
元の黒龍の富農、毛(マオ)家当主に戻った蜂焔(フォンイェン)が、別の思惑を抱えている気配はますます濃厚になってきます。
そして、そんな不穏の中心とも言うべき黒龍へ、西湖の賓荘林を無事脱出した飛くんは、
雷英(リーイン)の求めに応じて向かうことになったのでした。

黒龍へ向かう道すがら、飛くんは雷英から、月亮の素性とこれまでの経緯を聞かされます。
雷英は、父である黒党羽老頭の命で、長く月亮に仕えている間に、
彼の飛くんへの想いとそれに伴う心の傾きを察し、危うく思っていました。
彼が『龍』になれば、街もまた傾くと判断した雷英は、白龍で巻き起こった騒動の折に、
飛くんの真の出生を悟ったのを機として、月亮たちと別行動を取ることにしたのでした。
月亮の心の傾きは、最早治すことが出来ず、黒党羽老頭の性格では、街の傾きを正せない、
そして、自分の息子を進んで冬眠に侍者として差し出した蜂焔は、
策士ではあっても、冷たく信用ならないと言う雷英の人を見る目は、かなり正確です。
自分の父親に対しても、見方がかなりクールですよね。
師兄、なかなか侮り難し!です(笑)。
街の傾きを正したいという雷英の企みに、協力することとなった飛くんは、
まず、猫(マオ)が仕えている富農、元(ユァン)家へ向かいます。
しかし、黒龍の街は富農の館がある郊外まで、黒党羽の下っ端が勝手放題をして物騒になっており、
途中で絡まれていた身内の女性を助けて辿り着いた元家で、今まで以上に酷くなった街の現状を聞かされます。
急な事態の展開に、元家の人々は、黒龍屋敷へ冬眠に仕える為に上がった元家当主、
梨樹(リーシュ)の身の上をひたすら案じていました。
屋敷へ上がる前に、梨樹と別れたきりになっていた猫もまた、
何としても梨樹を迎えに行きたいと言うので、飛くんは次いで、
梨樹の消息を知ることも兼ねて冬眠が移ったという賓荘へ向かうことにします。

その梨樹は、幸運なことに(?)黒龍屋敷を出た冬眠に付き従って賓荘にいました。
不意の気まぐれか、いつも簾のように顔を隠している長い髪を結ってくれるように冬眠に頼まれた梨樹は、
露になった冬眠の面差しに飛くんと似通うようところを見付けて首を傾げます。
冬眠にこれからも賓荘に仕えたいなら隠し事は駄目だと、軽い脅し交じりに(苦笑)その理由を問われ、
梨樹は躊躇いながらも素直に飛くんのことを打ち明けるのです。

「こうして、もう一度ちゃんと見直してみたら……似ているとは言えないかもしれません。あのひとは、もう少し……」
「もう少し、どうなの?」
「もう少し、いえ、もっとずっと健やかな感じで……潔くて、凛々しくて、やさしくて……
それから、清々しい色香のようなものがあって」(133頁)

梨樹、まるで好きな相手のことを惚気ているような物言いです(まあ、間違ってはいないか/笑)。
冬眠にも自分を目の前にして他の誰かを思い出すなど妬けてしまうよ、などと戯言を言われてるしね。

一方、冬眠の侍者であった草朗(ツァオラン)は、毛家に戻っていましたが、
目の回るような忙しさの中、周囲の冷たい侮蔑の視線と悪意ある言動に耐えていました。
折に触れて半分は騙す為とはいえ、長く仕えてきた冬眠を思い出してしまう彼は、
偶然本土からの客が父の元を訪れていることを知ります。
そして、またあるとき、父と入れ違いとなった草朗は、父の机の上にあった書きかけの書状を、ついに見てしまうのです。
それは、父が本土の伍(ウー)家当主へ宛てた書状でした。
初めて、父の目論見を知った草朗は、ちょうど戻ってきた父に書状のことを問い質そうとします。
しかし、蜂焔は冬眠の閨房を這い出たばかりの者が、過ぎた口を叩くなという酷い言葉(これが本当に酷い/怒)と共に、
息子を手酷く打ち据えます。
それでも、毅然と言葉を続けようとした草朗でしたが、続けられる容赦ない痛みに、ついに気を失ってしまうのでした(汗)。
ここで、ついに前々から怪しげだった蜂焔が、伍家と結んで裏切り行為を働こうとしていたことが発覚!
奴は、何と『龍』を排斥した後、自分が島の主になるという野望を抱いておったのです!!
全く、憎ったらしいたらありませんよ、こいつめぇ!!(怒)

飛くんは、雷英、猫と共に、賓荘に忍び込むことに成功し、梨樹の無事を確かめます。
一通りの挨拶が済んだ後、梨樹に、当代『黒龍』の人柄について訊ねた飛くんでしたが、
ちょうどそのとき、狙い済ましたように『黒龍』(冬眠)本人が現れます。
一時は身を隠した飛くんたちでしたが、冬眠が梨樹にわざと仕掛けた悪ふざけに、
猫が我慢できずに飛び出してしまい…(苦笑)
図らずも飛くんは早速正面切って、『黒龍』と向かい合うことになるのです。
梨樹の言と、のんびりした口調で会話しながらも鋭い指摘をし、飛くんの正体を見抜いた冬眠に、
飛くんは彼は本性を隠して腑抜けを装っているのではないかと察します。
何よりも、その装う姿が、出会った当初のマクの姿に重なったこともあって、
人をはぐらかすのが上手いらしい彼との対話の糸口を、何とか掴もうとします。
話を聞く代わりに自分と遊んで欲しいと乞う冬眠に付き合って、見張りを誤魔化しながら、
剣での立会いをし、途中意地悪をされながらも(苦笑)勝ちを得た飛くんは、冬眠に退位を思いとどまるよう願います。
しかし、自分は何も知らない、優れた兄が帰ってきたから、位を譲るだけだと、冬眠は取り合ってくれません。
それを否定した梨樹の口添えも得て、何とか冬眠の心を動かそうと言葉を重ねる飛くんでしたが、
逆に冬眠に月亮との関係を問われ、徐々に平静でいられなくなってしまいます(汗)。
それでも尚、退位を考え直してくれるようにと願う飛くんに、
何と冬眠は長年仕えてくれていた草朗の代わりをしてくれるなら考えてもいいと言い出すのです。
…つまり、これから自分の夜の寝台のお相手をしろと!!
梨樹は憤慨して、冬眠を非難しますが、彼は一向応えた様子はなく、
飛くんもまた、それで話を聞いてもらえるならと覚悟を決めます(!)。
そうして、飛くんと冬眠以外の皆が部屋から追い出される前、
雷英が不意に先代『白龍』の正妻に子があったことを冬眠に告げるのです。
そうしてふたりきりになると、途中で気が変わったならいつでも逃げ出していいと言いながら、
冬眠はやんわりと飛くんを押し倒します。
それでも退かない飛くんを、冬眠は自分に退位を思い止まらせた後、どうするのだと、
何より兄(月亮)の歪んだ心を正せなかった場合は、どうするのだと、
これまたやんわりと会話で追い詰めていくのです…(汗)
迷いながらも、そのときは自分の手で、と言う飛くんに、冬眠は「無理ではないのかな、あなたには」と言います。
そうして、飛くんが月亮の子で、自分の甥であることを言い当てるのです。
その上で、

「さて……そろそろ、逃げだす気になったかな?
いま寝台を降りなければ、このままあなたを腕のなかに閉じ込めてしまうよ」(245頁)

と言う訳ですから、冬眠も結構イイ性格してます(苦笑)。
しかし、飛くんはここに到っても退く様子を見せず……
ここで、飛くん押し倒され歴に、『黒龍』追加!!となる訳です!
個人的に抑えておきたいポイントは↑ですが(笑)、ストーリー的にはそこがポイントなのではなく。
本土伍家は、蜂焔という裏切り者を抱き込み、加えて保険+人質としてでしょう、
正気を失ったままの『青龍(チンロン)』も手に入れ、ストーリーはますます緊迫の度合いを増していくことに!
そして、『黒龍』の腕の中でラストを迎えてしまった飛くんのその後は如何に?!(笑)
…ってな感じで次作へ続くのです。
駆け足気味でと言いながら、この長さって何なんでしょう?
くどくどしくてすみません(汗)。
とにかく『龍は希う』れびゅはここまで。
また、次回れびゅでお会いいたしましょう!(笑)
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