龍は縛める―章題から見る四龍島―
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南里喧騒
夏の祭礼に賑わう朱龍(チューロン)市の様子ですね。
無事朱龍入りした飛くん、娼妓姿ではないものの、しっかり女装しております。
何故なら、朱龍は女性優位の街で、美男の一人歩きの方が危ないから(笑)。
女物の衣裳着て、髪を結っただけで化粧なしでも難がないどころか、美女で通る飛くんでありました♪
つくづくこういうタイプが好きだな、私…(苦笑)
しかし、自由に動ける筈の女姿で樹林房(シュリンファン)へひとり向かう途中、
飛くんは早速男(梁)にナンパされ、男だとバレちゃって女装した意味なし(笑)。
敗因は目立つ美女過ぎたことでしょうかね?
梁(リャン)はそういえば、初登場時は悪役だったねぇ。
しかも、結構な悪人ッぷり。
悪徳材木商の女主人の男妾(笑)で、飛くんの美貌と美肌に目を付け、
それを売ってしまおうとする主人の企みに協力して、仕込んで(笑)やろうとする訳です。
飛くんの蹴りで撃沈されるんだけどね(笑)。
美男なんだけど、ちょっとカッコ悪い小悪党みたいな感じです。
でも、飛くんを最初ナンパしたのは、本当に自分の好みだったからのようです。
一方、遅ればせながら、髪を黒く染めて、朱龍入りした飛くん探しをするマク。
しかし、人に訊ねるときに「十七、八の美形」と言うのはどうかと…
それがマクの認識する飛くんの一番の特徴なのか?(笑)
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夏艶舞(かえんぶ)
何とも色っぽい、且つ華やかなタイトルですね!
果たしてこのタイトルは何を指しているのか…
女装中の飛くんがはけた舞台の上で、追い掛けて来た梁たち敵と、華やかな大立ち回りを演じる場面でしょうか!
それとも、敵の目を晦ます為に、バッタリ再会したマクと俥の中で、艶っぽい男女の濡れ場を演じる場面でしょうかッ!!
うん、でもこの両方かな♪(ひとりで納得/笑)
ここの章では、飛くんを「綺麗な花旦(ホワタン←女形の役者のことね)」だと思って、
ナンパする名もなきお嬢さんたちが何気にちょっと気に入ってます(笑)。
「不夜宮(朱龍屋敷の別称)の花旦だったら高嶺の花」だの、
「手の届く花だったらそうするつもり?」だの、会話の内容が見事に男女逆転してる。
流石女性優位の街、朱龍だ!(笑)
このお嬢さんたちがきゃいきゃい騒ぐ所為で、飛くんは梁に見付かっちゃうんですけどね(苦笑)。
それはさておき、この迷惑なお嬢さんたちに対してもそうですが、問題ある人に対して、
それが誰であろうとも、きっぱりとした態度を崩さない飛くんが私は好きです♪
芯が通っているというか、相手に媚びない、且つ素直なところが好きなんですよね。
大事な樹林房への書状を盗んじゃった桃(タオ)の、複雑な事情を察して、
一言も責めない優しさとかもね〜、年甲斐もなく(笑)きゅんきゅんしちゃいますよ!!
薄布越しの背中と、艶やかな髪だけで美女を演じきれる器量にも乾杯♪
まあ、美女に仕えてる(ぷっ/笑)男を演じたマクの美貌も、一役買ってはいるのだと思いますが(笑)。
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樹下夫人
これはこの章で初登場する樹林房(シュリンファン)主人、松妙(ソンミャオ)のことですね。
穏やかで、でも気風が良くて、好きです、樹林房主人。
出来れば、こんなおばあちゃんになりたいという理想。
この章ではですね、やっとこさ、辿り着いた樹林房にて、ひとつの願いしか叶えられないと言われたとき、
生き別れの母親に会いたいという桃の切なる願いを優先する飛くんの優しさに、きゅん(笑)とします。
更に、自分の願いは、樹林房主人に会って直談判するという強気な態度に、きゅんきゅんします♪(笑)
飛くんのこういうところ好きだなぁ♪♪
二つのうちいずれか、ではなく、二つとも取ろうというのは欲張りなのかもしれませんが
(「二兎追う者は何とやら…」実際マクにも欲深だと何度か責められてますが/苦笑)、飛くんみたいなのは、良いと思う!
特に、叶えたいのが自分だけの願いではない場合は。
どちらも大切で、どちらも得る方法があるのなら、試してみない手はないからね。
飛くんの場合、それが命懸けになる場合も多くて、危うさを感じるのですが、また、そこが良い!!(笑)
この章では、桃(タオ)の母親が、知らずに出逢っていた緑泉(リュチュアン)で、
既に悪徳材木商に、殺されていたという悲しい事実も明らかに。
母親だという女性を紹介されたにも拘らず、緑泉を恋しがる桃の姿に、
無意識でも彼女こそが自分の母親だと分かっていたのね、としんみりします。
そして、悪徳材木商に捕まった玲泉(リンチュアン)を助けに、悪徳材木商へ乗り込んでいった桃を追った緑泉もきっと、
桃がずっと探していた息子だと気付いていたのではないかと思うと、切なくて切なくて…(泣)
そんな切ない親子の情愛を解しない女性も登場いたしますが
(桃の母親役でありながら、飛くんをナンパ…もとい、誘惑しようとした女性/苦笑)。
幾ら、幼名が緑泉と一緒で、年齢的に条件に合うのが他にいなかったとしても、
あんなに軽はずみじゃあ、母親を演じるのは無理でしょう(笑)。
あからさまな誘惑に、全く動じない飛くんがカッコ良かったです♪
あそこまで動じないのも男としてどうなのかと思わないでもないですけど(笑)。
まあ、彼は姫なんでね!個人的にはアリだと思います!!(笑)
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小花(シャオホワ)
目の前で桃(タオ)が瀕死の重傷を負って、悲しむ飛(フェイ)くん。
その隙を突くように、マクはいちいち傷付くなと責め、一方で賭けの負けを認めるなら優しくしてやろうと、唆します。
う〜ん、飴と鞭(笑)。
それでも、飛くんは見知らぬ命では無理でも、せめて知り合った相手の命は守りたい。
それが失われたら嘆かずにいられないと言います。
ほんっと、飛くんって痛々しいくらい優しいよね…そこが、好きなところでもあるんですが。
その上で、マクとの賭けは降りないと、エンゲージピアス(あれ、違った?/笑)を自ら投げ捨てるのです。
この飛くんの意地っ張り紛いの(笑)強気なところも、好きなところです♪
また、この辺りに入ってる飛くんの泣き顔のイラストも本当にきれいで!!
彼の抱える優し過ぎるゆえの儚さと相俟って、ときめきがとまりません♪好きだ!!(叫)
で、そんな彼の想いが報われたのか、桃は無事に目を覚ますのです。
そのことを樹林房(シュリンファン)主人が伝えてくれたとき、傍らに咲き群れていたのが、名も知らぬ白い小さな花。
これが章題になってます。
命の優しさ、健気さ、そして、確かな強さ…そんなものを表しているんだと思います、多分。
こうして、桃が快方に向かい、更に、樹林房主人も商いの再開を承諾してくれるのです。
その後のマクと樹林房主人の会話の場面で、飛くんに惚れたと言う樹林房主人が、
「やさしくて、強くて、しなやかで、どこかに脆さを抱えている」と飛くんのことを言っていて、
私、内心大きく頷いてしまいましたよ。
それが、私にとっての姫キャラの魅力の一つな訳さ!!
とっくにマクが『白龍(バイロン)』だと見抜いていた樹林房主人が、
マクの去り際に、「良い宝玉(飛くんのことだ!)をお持ちだ」と言ったのに対して、
「幾ら欲しがってもくれてはやらん」とマクが返す場面も好きです♪
マクの飛くんに対する執着心が垣間見えて、ムフッ(笑)、となります。
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翠玉 揺蕩(たゆた)う
飛(フェイ)くんが滝へ投げ捨てた翡翠の耳飾りは水に揺蕩い、よりにもよって、
『青龍(チンロン)』の姉姫付きの侍女の手に拾われ、その姉姫、雪蘭(シュエラン)の手に渡ります。
そして、桃(タオ)の話から、飛くんの出生に気付いた玲泉(リンチュアン)が、再び飛くんに会おうと白龍(バイロン)へ向かう途中、
天敵天狼(ティエンラン)に出会ってしまい…という、今後の波乱を予感させるラストとなっています。
この章題の「翠玉」を飛くんに譬えるのもありだと思います。
そうすると、飛くんがこれから運命の波に翻弄されるということを、暗示している章題だと解釈することも出来ますね。
ん〜…、他に特筆すべき項目はないかな。
短い上に、飛くんの出番もない章だし。←所詮飛くんファン。
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